荒吐 ROCK FEST. 2014 the HIATUS

野外で聴くthe HIATUSのライブは初めてだった。

出合いから、ちょうど1年。
the HIATUSの音楽と 
ヴォーカルの細美武士の言葉に救われ続けてきた私は
荒吐での、この時をずっと待っていた。

この日ライブは
全身全霊をかけた、魂むき出しのステージ。

細美は何度も
「幸せだ。こんな幸せなこっとってある?」 と話しかけ
子供みたいに無邪気に笑い、泣いた。
途中、ステージを降り
アンプの上に立ち上がっては
「もっとこっちへ。もっとこっちへ。」と
オーディエンスを呼び寄せるかのように歌い続ける。

そんな彼の姿を、メンバーも嬉しそうに見守り
誰もが笑顔になれるような空気が流れ続けている。


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the HIATUSのライブは
エネルギーがとても強い。
ステージに立つ側だけでなく
観る側も、根気と体力が必要だ。

昨年の夏のツアーの時のこと。
当時、心の調子を崩していた私は
初めて行った彼らのライブに圧倒され
会場の雰囲気に完全に飲まれてしまい
終演後、しばらく放心状態が続いた。

そして、初めてのライブで残ったものは
感動ではなく、何もない空っぽの自分
「私、今までなにしてきたんだろう・・・」
その夜は眠ることができないくらい
ひどく落ち込んでしまったのだった。

それでも私は
彼らの音楽を聴き
歌詞カードを繰り返し読み続けていた。
すると、「大丈夫。大丈夫だから」
いつだって、そう優しく語りかけてくれていたのだった
そして、ただ、ひたすら彼らの音を聴き、
流した涙の数だけ
自分が浄化され続けていることを
実感していていった。


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晴天に恵まれた2日目。
夕暮れに近づき少しずつ会場はオレンジ色に染まっていく。

彼らの音を聴いていると
一つ一つが体の奥の奥の隙間まで届き
まるで、触れてほしくない部分を触られているような
あまり見られたくない部分を
実は見透かされているようなとても不思議な感覚に陥る。

私は、嬉しいのか悲しいのか、理由もわからず
無条件に泣き続けてしまった。
でも、彼らはそれを許してくた。
「思いっきり泣いて、笑って、歌って、踊っていいんだ。
ここは、そういうハッピーな場所なんだ。」
きっと、細美は歌いながらそう伝えてくれたんだと思う。

終ってしまうのが寂しくて
私は思わず空に向かって両手を伸ばし
下手くそな英語で
大きな声で歌った。
歌い続けた。

ここには、何千人の観客がいる。
届かなくてもいい。
聞こえなくてもいい。
「ありがとう」と伝え続けた。

そして、全ての演奏を終え、あたたかく盛大な拍手の中、ステージを降りていく彼らと
と、心の中でギュッと固い握手をした。

the HIATUSは、私の少し前を歩き
「自分自身を生きること。」を教えてくれた。
しかし、この時、彼らと私は共に支え合いながら、
前を向いて今を生きる仲間になれたことに気が付いたのだ。

「あぁ、私生きているんだな。今まで起こったすべての出来事は
きっとこんな幸せの瞬間訪れることを知っていたから、起きた試練だったんだな。」

心にそんな想いで胸がいっぱいになり、
再び涙が流れた

私はこの日のライブを一生忘れない。

今月からツアーが始まり、彼らの長い旅が始まった。
彼らと交わした約束を胸に私は精一杯、今、生きている。




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by musicorin-nirock | 2014-05-14 22:41 | LIVE

主にNICO Touches the Walls について書いておりますが、他にはGRAPEVINE と the HIATUS が好きです。記事の無断転載、引用はご遠慮ください。


by タナイユウ
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