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4/8 Nothing's Carved In Stone @渋谷CLUB QUATTRO

Monthly Live at QUATTRO Vol.2 “2×5=感触”

2015年3月より3カ月間に渡り開催されている『Monthly Live at QUATTRO』。Nothing's Carved In Stone (以下NCIS)がリリースしてきたアルバム6枚のうち2枚つづ、全曲披露してしまうというプレミアムなライヴである。3月10日に行われたVol.1“1×4=衝動”では、1st album『PARALLEL LIVES』と4th album『Silver Sun』が。そして迎えた4月8日のVol.2は、2nd album『Sands of Time』と5th album『REVOLT』が選ばれ、ライヴのタイトルは“2×5=感触”。

ライヴ終盤に差し掛かった頃「“2×5=感触”、かなり好感触じゃない?」と大満足な笑みで話した村松拓(Vo&G)の言葉があったが、彼の言葉以上の夜だった。約2時間という短い時間で彼らバンドマンとしての生き様を見せつけ、目の前にいる全てのオーディエンスに勇気を与えたであろう、最高にドラマチックなライヴだったのだ。

“Song for an Assassin”をSEにメンバーが登場し、生形真一(G)のメタリックなイントロで始まった“Assassin”。フロアを覆う期待感を優しく抑え、じわじわとゆっくり熱を上げたところで、“Chaotic Imagination”を潔く投下。こちらは2nd album『Sands of Time』の1曲目であり、長年のファンにとってはいきなりの嬉しいセレクトに歓声が上がる。ヴィンテージ感漂うギターが鳴り響くと、村松の「踊ろうぜ!」の掛け声と共に“Out of Control”を持ってきた。突き上げる鼓動のようなビートを叩き出す大喜多崇規(Dr)と全身を使いグルーヴを産み出す日向秀和(B)という鉄壁のリズム隊がフロアを揺らし、泣く子も黙るであろう生形の凄まじいギターソロ、そして深みのある力強い歌声を放つ村松に煽られ、既に最高潮の盛り上がり!でもこれはまだ序の口だった。ここからは、NCISの核へと迫って行く。

ライヴ中MCはほぼなく、曲間をインストゥルメンタルで繋ぎながら進められて行った。絡みつく生形のギターが印象的だった“Cold Reason”、大喜多の見事なドラミングが全身に衝撃を与えた“ Rendaman”と、厳ついゴッツゴツのバンドアンサンブルは、今の音楽シーンに於けるNCISの在り方そのものだった。時代に媚びることなく自らが信じ続けてきたロックをかき鳴らすNCISの姿勢。それを保ちながら今日まで突き進んできた事実が、2枚のアルバムの楽曲を並べて聴くことで良くわかる。最近の楽曲の傾向ではダンスとロックを融合させ、四つ打ちを取り入れた作品もリリースしており、「初期の頃の作品が好きだ」という声を耳にすることもある。しかし、あくまでもそれはバンドをより進化させるための手段。彼らの根っこの部分は(当たり前だが)何一つ変わっていないのだ。

熱狂するフロアが静寂を取り戻していったのは、“Memento”から“Palm”へ緩やかに流れた時。村松の男らしさの中にある優しさが声となり、ライヴハウスに響かせる。情緒的に歌い上げた“朱い群青”には胸が熱くなり、何度も涙を拭った。そして、まるで窓から差し込む朝日のように、音の光で包み込んだ“Sunday Morning Escape”。心の奥深い場所にまで届くNCISのサウンドは、生半可なものではないことを、フロアいっぱいに満ち溢れる多幸感がはっきりと証明していたと思う。

「今日のライヴが、楽しみで楽しみで、仕方なかったんだよー!」と突然たっきゅん節(注:たっきゅんとは村松の愛称)が炸裂する中始まった“Bog”。しかし、ハンドマイク姿で歌い始めると、とてつもないカリスマ性を放つヴォーカリストと化し、サビではオーディエンス一体となってジャンプ!ここで生まれた一体感を保ったまま、エンディングにかけてバンドは更に加速する。MCを挟み「待ってました!」と言わんばかりの、大大大歓声がフロアから湧き起こったのは“Sands of Time”。続いて“The Fool”“You're in Motion”では、メンバー四人互いの情熱をぶつけ合うような熱いプレイが繰り広げられていく。その勢いで“Around the Clock”を投下!彼らのライヴではもう「限界」という言葉が存在しないのではないか?と言い切っても良い程にメンバーとオーディエンスが一体となり、大盛況の盛り上がりだった。

その勢いが冷めやらぬまま、大喜多の安定感あるビートに乗せて“きらめきの花”が披露される。<灰色の日々を過ごした僕らは 希望をもった音に救われて>と、村松は両手を広げ、あたかも自分達の事であると言う様に歌えば、サビでフロア一面に上がる手がゆらゆら左右に揺れた時には、日向も一緒に全身揺らし笑顔でベースを弾く。僕らが音に救わたれて来たように、NCISはいつもあなたの側にいるーーー彼らはこうしてリスナーとの距離をぐっと縮めてきたのだろうと、再び胸が熱くなるばかりだった。そして、“村雨の中で”で本編はフィナーレを迎え、メンバーが一度ステージから引き下がった。フロアには彼らが残した情熱と歓喜が途切れることなく充満し、アンコールの拍手が鳴らされる。

暴れ足りないオーディエンスに向けて放たれたアンコール1曲目は爽快感溢れる“The Swim”だった。その後のMCでは緊張の糸が切れたのか村松はしゃべり倒し、生形やマイクレスの日向にも無理矢理話させようとする。最近NCISの4人はそれぞれマイ・イヤーモニター(通称イヤモニ)を作り、日向と大喜多は初めて装着してライヴに臨んだのだが、生形が「付けようとしたら、22歳の年下のローディーから「うぶさんは着けちゃいけません!」と阻止された」というエピソードを悔しそうに暴露。まるで公開打ち上げの様な雰囲気だったが、「後ろを振り返らずにやってきた」と話した彼の言葉には感慨深いものがあった。今年で結成7年目のNCIS。メンバー全員、 既に卓越した技術を持ち合わせながらも、さらに新しいものを生み出そうとするバイタリティに溢れているのは、一人一人の背景には様々な物語があるからだ。そして今、彼らは日本の音楽シーンに深い傷跡を残そうとしている。アンコールラストに披露された“Pendulum”が全23曲のどの曲よりも輝かしく、ドラマチックに聴こえた理由は、きっとそのせいだろう。また、現在制作中である新曲のイントロ部分だけ披露されたが、これがとてもかっこ良く、「2015年もNCISについて行けば間違いなし!」という太鼓判を押されたような夜だった。

なお、来月5月14日にはVol.3“3×6=構築”が開催される。個人的にはNCISと出合ったアルバムである6th album『Strangers In Heaven』と3rd album『echo』が披露されるということで、どうしても行きたかったライヴである。開催まであと一ヶ月、今から非常に楽しみだ。


set List
1 Song for an Assassin
2 Assassin
3 Chaotic Imagination
4 Out of Control
5 Sick
6 Cold Reason
7 Rendaman
8 Predestined Lovers
9 Memento
10 Palm
11 朱い群青
12 Sunday Morning Escape
13 Slow Down
14 Bog
15 Sands of Time
16 The Fool
17 You're in Motion
18 Around the Clock
19 きらめきの花
20 村雨の中で

encore
1 The Swim
2 新曲(イントロのみ)
3 Pendulum

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by musicorin-nirock | 2015-04-12 11:30 | LIVE

ライヴレポート中心。GRAPEVINE と NICO Touches the Walls 、the HIATUS が好きです。記事の無断転載、引用はご遠慮ください。


by タナイユウ
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