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3/5 NICO Touches the Walls TOUR 2017 ”Fighting NICO” @ 愛知県芸術劇場大ホール

以下、ネタバレ込みの内容になっていますので、ご注意ください。




2月21日、HEAVEN'S ROCKさいたま新都心VJ-3公演を皮切りに始まったNICO Touches the Walls TOUR 2017 ”Fighting NICO”。

私が訪れた愛知県芸術劇場はツアー初のホール公演であり、私にとってのツアー初日。この日を迎えるまでは、セットリストにも、ライヴ内容にもなるべく触れないように過ごしてきた。

昨年のアルバム『勇気も愛もないなんて』のリリースツアーは、「孤独と夜」のバンドから「勇気と愛」が日本一似合うバンドになるとの宣言から始まり、その覚悟を決めた光村龍哉(Vo&G)の歌がドカン!と真ん中にあった。ツアーに出た数か月間で起きた光村の覚醒こそ、勇気と愛を問い続けたことによって、光村個人だけではなくて、バンドで出した一つの結果だと思う。

前置きが長くなってしまったが、大事なことなので記載する。なぜなら、それを経ての”Fighting NICO”ツアーであるからだ。

この日は、ニコのプロデューサーとしてレコーディングにも参加している浅野尚志氏(Key,Vn,Gt)がサポートメンバーとして加わった。彼らの強みでもあるアレンジ力を5人で駆使し、さらにホールならではの演出が+αされたことで、曲の世界を深く掘り下げながら豊かに描き続けていく。

しかし、ステージに立つメンバーは、俄然、
挑発的だった。潔く、直球ストレートボールを投げつけてくるニコを目の前に、私は数年前に観たあるライヴの衝撃と、とても近いものを感じた。それは「ロックンロール・ナイト」と名付けられた2013年開催の1125の日ライブである。ただ、一つだけ当時とは大きな違いがあった。

今のニコは「ロックバンドとして自分達に何ができるのか?」というステージにいる。
そして「いかにバンドで良いグルーヴ感を生み出していくか、音楽のみで一体感を作り上げていくか」に重点を置き、ライヴ空間を創り上げている。ニコはもう、かつてのようにただガムシャラには進めないことをわかっているのだ。

ライヴ中、「『NICO Touches the Walls』というロックオペラも作り上げてみたい」という昨年1月にあった光村のtweetを思い出したのだが、例えば自分達が描く夢を叶えるため、その第一歩として昨年「勇気とは?愛とは?」と、自らに問いかけたのならば、今回のツアーでニコが提示していくことは、ロックバンドの「生き様」だと思う。今まで以上に濃縮なライヴステージからは、そんな新たなニコの覚悟が容赦なく伝わった。

今年でメジャー10年目という節目を迎えるニコの全てが、2017年”Fighting NICO”ツアーで、遂に全47都道府県に刻まれる。そして間違いなく、夢へと近づくため一歩を大きく踏み出すことになるだろう。だから、記念すべき今回のツアーは決して見逃してはならないのだ。





「何?知らない曲なんだけど、これは新曲スタートだよね?」

のっけからいきなり顔面パンチを食らってしまう。しかも初期ニコを思い起こさせるような曲だった。そこからの「チェインリアクション」の流れが最高で、バンドのグルーヴがかなり良くなっていることに気付く。いつも以上に挑発的で、間髪入れずどんどん曲を畳み掛けるオープニングは、バンドの初期衝動を体現させるかのよう。アレンジを変えてきた「そのTAXI,160km/h」は、そんなバンドのコアな部分を突くようなアレンジだった。

2014年に開催のカベニミミ以来にライヴで聴いた「ビッグフット」に、懐かしい曲を引っ張り出すんだなと感心していたら、次に投下してきたのが原曲バージョンの「バイシクル」(一番泣けた)。「Endless roll」は初めてライヴで聴いた曲のはず。ニコが負けず嫌い気質であることが良くわかるこの3曲は、個人的にすごくシンパシーを感じていて、ニコが好きになった理由の一つ。

神聖な雰囲気が漂う「夢1号」は、私がいた4階席では座って聴き入る人も多かった。会場の音の反響具合と、それによる音の圧力?をかなり受けてしまったこと、また結構前のめりで観ていた前半だったので、ステージから離れていた場所に居たとは言え、かなり疲れてしまい私も座ってました。そこからの「GUERNICA」もカベニミミ以来。あの時のアレンジは原曲に忠実だったけれど、今回4人+1人になることでプログレ色が非常に強く、かっこよかった。

髪も短髪になって非常に気合い漲るベースをゴリゴリ鳴らしていたのが「錆びてきた」&「アビダルマ」のベース坂倉。相方の対馬ドラムもタイトで、よりソリッドなビートが生まれている。

「Aurora(Prelude)」は対馬くんとさっかんがステージ袖に一旦掃けて、みっちゃん、古くん、浅野さん(Key)の3人で。ギターを弾かずに両手でマイクを包み込むように歌うみっちゃんでしたが、ここまで歌えるバンドマンってミスチルの櫻井さんかみっちゃんぐらいじゃないか。

レーザーも導入によりスタイリッシュになる「TOKYO Dreamer」へ。「天地ガエシ」では、浅野さんによるバイオリンが入ったことで、アイリッシュ感がより強くなる。この曲、みっちゃんがエレキを弾かずに両手を広げ、天を仰ぐように歌う場面があった。かつて聴いてきた「天地ガエシ」には存在しない解放感が生まれ、アレンジを含め、もう全てが素晴らしかった。私が今日の一等賞を捧げる曲は間違いなくこれだ。

「MOROHA IROHA」は非常にライヴ向きな一曲。ただ、ちょっと記憶があやふやなのでもう一度しっかり聴きたいです。そこから「渦と渦」に続く。

どちらかと言えば、お久しぶりの曲と初披露曲で構成されたセトリの中に、フェスやライヴの定番曲であるシングル曲を自然に溶け込ませているので、フラットな感覚を聴く側には持たせている。これも、バンドのグルーヴが凄く良くなってきている証だろうと再び気付く。

本編最後もこれまた新曲登場。始まりと終わりが曲の後半部分で、みっちゃんがランダムに立てた指の数だけメンバーが♪ジャジャジャとカウントを入れていく・・(わかりづらいですね)

アンコール。

1曲目の「マシ・マシ」は対馬君が1人先にステージに登場してド・パ!ド・ド・パ!とビートを刻み、メンバーが続々と登場する流れ。♪あとはきみしだ~いをメンバー全員(無理矢理浅野さんも振られて「俺も?」という感じで)1人づつ歌う。その後、客席にも歌ってもらおうとみっちゃんは試みるが・・・これは、まとまりなく終わる(残念)。

2曲目「THE BUNGY」は古くんと浅野さんの凄まじいバイオリンVSギター対決から、古くんのギターソロへ。彼も一昨年・昨年と色々経験したことがプレイヤーとして一回り以上の成長を見せ、そして覚醒が半端ない。ギターの音が30代の音をしている。その対極にいた、動き回るさっかんと対馬くんが作るグルーヴがまた素晴らしい。

結局、みっちゃんがアコギだったのは、アンコールラストの「ランナー」のみ。ツアーはまだ続くので「駆け抜けるぞ!」という想いが込められた選曲だったのだろう。




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by musicorin-nirock | 2017-03-07 22:07 | LIVE | Comments(0)

ライヴレポート中心。GRAPEVINE と NICO Touches the Walls 、the HIATUS が好きです。記事の無断転載、引用はご遠慮ください。


by タナイユウ
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